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1774話

怖いという気持ちもあったけれど、それ以上にワクワクしていた。子供の頃と同じように、爆竹が鳴り終わるのを待って、爆発しなかったものを拾いに行くあの感覚だ。

だが知らぬ間に、あの頃の無垢な心は遠く離れてしまい、もう二度とあの時代には戻れない。妻との愛もそうだ。外の賑やかな笑い声や和やかな雰囲気を目にしながら、どこか物悲しい気持ちになっていた。

ぼんやりしていると、温かい小さな手が、そっと私の手を握った。驚いて振り返ると、妻が私を見つめ、かすかに微笑んでいた。彼女の目に宿る思いを理解する。心を落ち着かせ、大丈夫だと笑い返すと、彼女は手を引こうとしたが、私はその手を離したくなくて、少し引き留めた。ちょ...