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1670話

李秋月の教えてくれた名前を頼りに考えて、やっぱり張婷に電話しよう。彼女とは親しいし、きっと包み隠さず話してくれるだろうし、笑いものにもしないはずだ。

張婷に電話をかけると、しばらくしてから出た。受け身にならないよう、先手を打って「張婷か!」と声をかけた。

「ええ、何かあった?」どうやら彼女も起きたばかりのようで、あくびをしながら返事をした。

「あのさ、昨日の夜、李秋月が帰った後、何かあったのか聞きたくて」歯を食いしばりながら、苦々しく尋ねた。

「何があったって?」理解できなかったのか、それとも目覚めたばかりでぼんやりしているのか、張婷は問い返した。

「実はね、さっき小婉の態度がすごく...