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1582話

「董奎を逃がすわけにはいかない。そうでなければ、これまでの努力が水の泡になるだけでなく、後々まで禍根を残すことになる」

店内には少なくとも四、五十人はいて、非常に混乱していた。煙の中で次々とテーブルが倒され、人々が押し倒され、つまずいて転んでいく。私も何度か人にぶつかられそうになった。

ずっと董奎たちのぼんやりとした影を目で追っていると、彼らは意外にも群衆と一緒に前方へ逃げるのではなく、裏手の部屋へと向かっていった。

裏の部屋に何か怪しいものがあるのではないかと疑いながら、入口を曲がり、中に入ろうとした瞬間だった。

突然、人影が目の前に現れ、私が誰だか確認する間もなく、襟を掴まれ、腹部...