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158話

「バーから出たのはもう十二時近く、妻は酔っ払って歩くのもままならない状態だった。皆に別れを告げ、彼女を車に乗せた。

家のマンションに着いた時、妻はうとうとして眠りかけていたが、車が停まるとすぐに目を覚まし、ドアを開けるなり道路脇の植え込みに駆け寄って吐き始めた。

「誰かに無理やり飲まされたの?どうしてそんなに飲んだの?」私は彼女に近づき、背中を軽く叩きながら声をかけた。

彼女はかなり苦しそうで、吐き続けて話す力も残っていないようだった。しばらく吐いた後、おそらく胃の中を空っぽにしたのか、少し楽になったらしく、眉をひそめながらぼそりと言った。「楽しかったんだもん!」

「何がそんなに楽しくて、見て...