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1423話

「どうぞお入りください」と私は立ち上がってドアまで迎えに行った。

個室のドアが開き、高玥が入り口に立って「苗社長、どうぞ」と言った。

その言葉と共に、苗雪晴の姿がドアに現れた。翠緑の長いスカートに、白い刺繍入りの毛皮の襟がついた短めのチャイナドレスを上に着ていた。彼女の後ろには、あの金縁眼鏡の女性も続いていた。

「苗さん、お久しぶりです!」私は手を差し伸べながら迎え入れた。

「徐さん」苗雪晴は微笑みながら白い手を差し出した。

柔らかな手だった。なぜか、この女性にはどこか俗世を超えた雰囲気がある気がしたが、今はそんなことを考えている場合ではない。手を離し、笑いながら言った。「さすが苗さ...