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1419話

部屋に戻ると、沐心如の姿が見当たらなかった。私は不思議に思いながら彼女の名前を呼びつつ探し回ったが、どこにもいない。入口を見つめながら怪しんでいると、部屋から水の音が聞こえてきた。

胸がドキリとした。あの娘、まさか隠し扉を見つけたのだろうか。壁際の岩のような部分に近づき、そっと手で押すとカチリと音を立てて扉が開いた。

「どうやってここを見つけたの?」

私たちは口を揃えて言った。散々探し回ったというのに、私は不機嫌に言った。「冗談じゃない、ここは私が検収したんだ。知らないわけないだろ?」

「ふふ、偶然見つけちゃった」沐心如は笑いながら言った。

「やるじゃないか」散々探させておいて、まだ笑...