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1376話

「しかたなく頷いて、この場所に立ち続けるのもよくない。周りの痴漢どもに目の保養をさせるだけだ」と思い、妻を連れて先に立ち去った。

人前では妻も露骨な態度は控えていたが、車に乗って二人きりになると、もう抑えることはなかった。私が車を発進させる前に、彼女は私の顔を手で向かせ、真剣な眼差しで「私のこと、恋しかった?」と尋ねた。

「恋しかったよ」私はしっかりと頷いた。

「一日に何回くらい?」妻の口元に笑みが浮かぶ。

「一日中ずっと」私は落ち着いて答えた。

「正解!これがご褒美」そう言って、妻は小さな唇を差し出した。

この瞬間を十二日間も待ち望んでいた。私は彼女の頭を抱え込み、貪るように唇を...