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1309話

灯は、三十個ほど集まって一つになっているだろうか。ロビー全体にはこの一つの照明だけなのに、まるで真昼のような明るさを放っていた。

床は光沢があり、明るい光を反射して、埃ひとつ見えない。中央には直径三メートルを超える大きな花台が置かれ、その上にはユリがいっぱいに活けられ、周囲には大小様々な陶磁器の花瓶や古い香炉などが飾られていた。

……

ロビーに近づくと、赤いドレスを着たコンシェルジュが笑顔で挨拶してくれた。彼女たちの質の高さは本物で、容姿が美しいだけでなく、全員が同じくらいの身長に揃えられていた。挨拶を交わし、訪問の目的を告げると、一人の女性スタッフがエレベーターまで案内してくれた。

もし案内...