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1248話

勝負だった。仕方なく、妻と義母と義弟の家族が出かけることになった。私一人が家に残るのを見て、妻はまだ「一緒に残る」と言ってくれたが、私は彼女に久しぶりに帰ってきたのだから、皆と出かけて回るのもいいだろうと促した。

家でお茶を飲みながら午後を過ごしていると、昼に酒を飲んだせいか、義父は私に二局も負けてしまい、家族が戻ってくるまでずっと、あの詰め将棋を解けずにいた。義父は少し悔しそうで、諦めきれない様子だった。年を取っていても、あの負けず嫌いな頑固さはまだ健在だ。私に解き方を尋ねようとはしなかったし、彼の性格を知る私も当然答えを明かすことはしなかった。そうしたら意味がないからだ。

妻が戻ってき...