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1231話

「心の中ではちょっと興奮していた。罰を受ける確率は低いとはいえ、まだあるし、それに半分の確率で黒に転がる可能性もある。この連中が少しお金を失うのは構わないだろうが、ステージに上がるチャンスを一度逃すのは大損だ。彼らの興奮した様子を見ると、今にもステージに上がりたくてたまらないようだ。

針はどんどん速く回り始め、周倉はついに手を離した。慣性で針はさらに十数回転し続けた。針が徐々に遅くなっていくのを見て、周倉の顔が強張るだけでなく、周りで見ている人々も感染されたかのように緊張した表情を浮かべていた。

「黒!黒!」何の目的からか、見物人全員が口を揃えて興奮気味に叫び始めた。

「赤!赤!」周倉だ...