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1196話

「韓清霜はテーブルの上のみかんを手に取り、淡々と言った。まるで味の抜けたガムを吐き出すような態度だった。

私が言葉を失っただけでなく、張婷もしばらく絶句していた。

「まあいいわ、私の言った通りにすれば」何も言うことはないといった様子で、韓清霜はみかんの皮を剥きながら言い、立ち上がって出口へ向かった。

私も立ち上がって後を追った。張婷は何か考え込んでいるようだった。

出口に着くと、韓清霜が突然振り返り、念を押すように言った。「そうそう、どんなことがあっても、絶対に自分の感情を抑えることね。あなたに必要なのは強さじゃなくて、弱さなの。そうしないと、全部台無しになるわ。それにこの方法は一度しか使えな...