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1143話

「だから私たちの二社で協力して、先手を打ちましょう」苗雪晴は真っ直ぐに私を見つめ、誘うような笑みを浮かべた。

あれほど大きな会社を経営できるのだから、やはり兎を見なければ鷹を放たないような、練り固められた人物なのだろう。

他人を飢えた狼と言いながら、狼と長く渡り合ってきて引けを取らないのだから、どちらもそう変わりはない。だが、この先手を打つという考えは確かに悪くない。承夢はライトシャドウを飲み込めないことは前からわかっていた。誰かと協力するなら、女性の方が安心だ。それも美女となれば尚更だ。

私はお茶を飲みながら、しばらく考えてから尋ねた。「どのように協力するつもりですか?」

私が興味を...