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1001話

吴鹏も手持ち無沙汰ではなく、真面目にカメラを抱えて私が頼んだ任務をこなしていた。彼がちょっとこっちで立ち止まっては二、三枚撮り、またあっちへ行っては何枚か撮る様子を見ていると、一体何を撮っているのか分からない。

……

山には詳しいものの、ここ数年は都会で過ごしていたせいで、もう随分と山に入っていなかった。ここは昔、周倉と一緒に遊んでいた山とは違う。野生の獣たちは警戒心が強く、少しの物音でも一目散に逃げてしまうだろう。

犬もいないし、これからどうやって獲物を見つけるのか見当もつかない。仕方ない、以前は犬を連れて山に入るのが習慣で、そばにいてくれると心強かったのだ。道はだんだん狭くなっていったが、...