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659話

美芝は貪欲にこの誘惑的な光景を堪能していた。体の中で熱い流れが下腹部へと押し寄せ、口の中が乾き、呼吸が荒くなるのを感じた。

足元がふらつき、急いでソファに手をついた。その場を離れようとしても、なぜか足が思うように動かない。娘と婿の愛の戦いをここで最後まで見届けようかとも思ったが、二人に見つかったら気まずいとも懸念した。

迷っていたその時、ドアの外からノックの音が聞こえた。美芝は慌てて体を動かし、呉二虎が振り向いたときに自分が覗いているのを見られないようにした。

二虎と梅子に気づかせるため、美芝は急いで声をかけた。「誰?まだ起きてないのよ」

案の定、呉二虎と梅子はその言葉に驚き、慌てて振...