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649話

「お母さん、二虎兄さん、もう話は終わりましたか?私にも少し話させてもらえませんか?」梅子は泣きながら言った。

「話しなさい!今やあんたは貴婦人なんだから、誰もあんたの話を止められないでしょう?でも、手短にお願いするわ。この場所に一刻も居たくないの。二虎、貴婦人の話を聞いたらすぐに出るわよ。今夜にでもこの華やかだけど汚らわしい場所から出て行くわ」美芝はそう言いながら、梅子を一瞥もしなかった。

梅子は母親の言葉に刺激され、涙が泉のように溢れ出した。悲しみで体が震え始める。「お母さん、二虎兄さん、本当にごめんなさい!私は決してあなたたちが言うような女じゃないの、本当に違うの。お母さん、二虎兄さん...