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646話

「ふふ、お母さん、結局は二虎もお母さんの膝元で息子やってるじゃないですか。しかもお母さんの世界一優秀な娘を嫁にもらって。実は、俺、本当に梅子のこと好きなんです。尊敬してるんです。いつも彼女が俺なんかと結婚して損してると思ってて。あんな素晴らしい女の子は、もっとエリートな若者と結婚すべきで、俺みたいな田舎医者じゃ勿体ない気がして」

「バカな息子ね。知らないでしょ？梅子はあなたをとても愛してるのよ。あの子が家出したのは、あなたを愛してないからじゃなくて、逆に愛し過ぎてたからなの。あの子はあなたのことをとても大事に思ってて、あの時、ちょうど子供を身籠ったばかりで、嬉しくもあり辛くもあったのよ。あの...