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523話

肖婉は王泉のことなど全く気にかけていなかった。彼女が吴二虎こそ自分の求める人だと確信した以上、彼女は何がなんでも彼をしっかりと自分の手の内に収めるつもりだった。

この状況になっては、吴二虎にも他に選択肢はなく、とりあえず彼女の芝居に付き合うしかなかった。

二人がお寺に着くと、中はまさに荒廃しきっていた。大雄宝殿の仏像は口さえもなく、両脇の部屋には枯れ木や椅子、机などが積み重ねられ、そのほとんどは壊れていた。

しかし吴二虎が驚いたのは、中に一つの木製のベッドがあり、フレームと板はまだ使えるものだったことだ。肖婉は自分が千金の身であることなど気にせず、手際よくその木のベッドを整え、藁のむしろ...