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2730話

「朴ジニは言った。

「お姉さんは災いから幸せを掴んだのね。これからの人生、きっと幸せに過ごせるわ」張玲は笑った。

数人の女性たちがホテルで共通の男性について語り合う様子はさておき、呉二虎と李沢珍の話に移ろう。

二人は周芬の車に乗り、柳河市を離れていた。街の中ではネオンが瞬き、遠くの山々は夕靄に包まれていた。李沢珍は呉二虎の指示に従い、アウディを西山へと走らせていた。

西山は柳心美の家の茶園からそれほど遠くない、5〜6キロほどの距離だった。呉二虎は以前、柳心美の家を離れた時に西山を抜けたが、西山の王廟については詳しくなく、ただ大まかな方向を知っているだけだった。

李沢珍の運転は安定していた...