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2303話

いなは首を回して、呉二虎を吟味するように見つめた。「ふふ、二虎兄さん、嘘はダメよ?」

「もちろんさ、いなを騙すなんてできるわけないだろ?病院を出た時は、本当は芬姉さんを探すつもりだったんだ。今じゃ彼女と、いなと秋玲姉さん以外には満足できないからな。そうだろ?最初はカシマのことは考えてなかったけど、さっきいなが彼女を俺にくれるつもりだったって言うなら、遅くよりも早い方がいい。どうせいつかは俺のものになるんだからな」呉二虎は意地悪く笑った。

「くすくす、二虎兄さん、やっぱり皆が言うとおり悪い人ね。警告しておくわ、カシマを手に入れたら、この数日間彼女とばかり過ごして私を放っておくようなことしたら...