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51話

「今はまだ獣場に入れないなら、任務をこなして功績を稼ぐしかないな」

風千寻は薬草の購入について考えた。

「やっぱり少なめにしておこう。種だけは買って、自分の洞府の霊田に全部植えて自給自足を目指そう」

そう、師匠から譲り受けた洞府には、広大な霊田があった。

しかもただの田ではなく、とても貴重な宝だった。

なぜなら、そこで育つ作物は驚くほど早く成長するからだ。

最も一般的な霊稲でさえ、普通なら一年かかる収穫が、この霊田ではたった三、四日で実る。まさに百倍の成長速度だ。

この貴重な田を無駄にはしたくないが、頻繁に手入れする時間もない。そこで風千寻は成長周期の長い霊植物をたくさん植え、残りのスペースに...