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43話

「ふん」女はまったく鳳千尋を相手にせず、素早く立ち去った。

こんな好機を逃すわけにはいかない。鳳千尋は必死に後を追った。

股間の指輪については、もちろんすぐに別の場所へ移して隠した。

しばらく追跡していくうちに、鳳千尋は恐ろしい事実に気づいた。

どうやらこの連中は、彼女が想像していたようにむやみやたらと人を探しているわけではなく、彼らに最も近い散修、つまり「仲間以外」を正確に追跡できるらしい。

案の定、女の後をついてあちこち回っているうちに、二人はすぐに一人の散修と遭遇した。

言うまでもなく、その男は鳳千尋以上に腰が引けており、おとなしく儀物袋を差し出した。

女が儀物袋を調べ終えたころ、鳳千尋...