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16話

感動で一息ついた後、小さな乞食の少女はようやく自分の腹が空いていることを思い出した。

空腹ではあるものの、体中に力が満ちているような感覚があり、物乞いに出かける体力がないとは思えなかった。

ふと何かを思いついたように、少女は自分の着ている服を見下ろした。

こんなに立派な服を着ていては、どうやって物乞いができるというのだろう?

でも、彼女には古い服がないのだ。

辺りを見回すと、地面に一束のボロ切れが見えた。どうやら彼女が元々着ていた服らしい。

うぅ、物乞いができないと、餓死してしまう。

この時の少女は、自分の飯の種を失ってしまったと思い、心の底から悲しくなった。

ベッドの端に座って長い間悲しんで...