終末世界―最上級アルファへの転生【百合オメガバース】

89話

「温姐姉のお腹はまだ平らなままだけど、その中には確かに子供がいるんだよ」

見つめているうちに、隋葉は思わず口元を緩ませていた。

だが、美人をなだめなければ。「まさか、まさか、本当に予想外だったよ。僕はそんなつもりじゃなかったんだ」

「何が面白いの？まさか私が産むと思ってるわけ？」この男の笑顔を見て、温大美人はますます不機嫌になった。

この厄介者に都合よく拾わせるものか。

そうだ、温榆柔は子供を産むつもりなんてない。それに事故だし、彼女の気分が悪いのも当然だ。

これで隋葉は笑顔を引っ込めた。一瞬で口を尖らせ、すっかり委縮してしまった。

このバカ、表情の変わり方が早すぎる。私の子供を産むか産まない...