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79話

赵哲は事務室に駆け込むと、唐静が刘振に机の上に押し倒されているのを目の当たりにした。唐静の下着は足首まで下がり、刘振は彼女の腰をきつく抱えて押し入ろうとしていた。ドアが開く音に、刘振が振り向いた。状況を把握する間もなく、赵哲の拳が飛んできて、刘振の鼻梁骨に激しく叩きつけられ、たちまち鮮血が流れ出した。

赵哲は体格が良く、武術の心得もあるため、若い男性を数人相手にしても問題ないほどだ。まして刘行長のような戦闘力のない中年男性など問題にならない。刘行長は殴られて床に倒れ、ズボンのウエストをつかんで立ち上がると、指で赵哲を指し示しながら怒鳴った。「てめえ誰だ、俺に手を出すとは!俺が誰か分かってんの...