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775話

「八脈指のことは聞いたことがあるわ。ただ、苦禅大師はもう何年も世間との関わりを絶っていて、忘我の境地に達したと言われているから、彼に助けを求めるのは少し難しいかもしれないわね」玉面千仏が柳眉を少し寄せながら言った。

尚武も困った表情を浮かべた。「その通りだ。私は彼の師弟だが、彼は本当に俗世に関わろうとしない。私が頼んでも八方ふさがりだろう。場所を教えることはできるが、あとは君自身の力量次第だ」

「どんなに可能性が低くても、一筋の希望があるなら挑戦してみるつもりです」趙哲の失望に満ちた目に、ようやく一筋の光が宿った。

「東北の苦寒山南少林寺にいる。道のりはかなり遠く、苦寒山は標高千五百メー...