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623話

「玉仏は彼女特有のやり方で、完全に無視し、視線を前方に向けたまま、低い声で言った。「ここがこの古墓の主室のようね。ライオンキングが欲しがっているものは、きっとこの棺の中にあるわ」

玉仏の視線を追って、趙哲が振り向くと、壮大な光景が目の前に広がっていた。

それは巨大な石台で、少し離れた空中に浮かび、逆さまの円錐形をしており、まるで天から舞い降りた蓬莱の仙島のようだった。

純白の翡翠のような四角い棺が、石台の中央に静かに横たわっており、その中には人影らしきものがぼんやりと見えた。

棺の周りには石碑があり、そこには古代の文字らしきものが刻まれている。四本の巨大な天柱が石台の四方の端に立ち、石...