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618話

「一人で入れというわけではない。玉仏も一緒に行くから、これで安心だろう」獅子王は慰めるように言った。

玉仏も一緒に中に入れるということは、獅子王が自分を重視している証拠でもある。自分一人を危険な目に遭わせたり、単なる捨て駒として使おうとしているわけではないのだ。

玉仏とは思い出したくもない過去があり、趙哲はこの女性に対して少なからず心の影を抱えていた。だが古墓に入るという状況を考えれば、こんな絶世の高手が傍にいることで、むしろ心は落ち着いていた。

「玉仏は常に私の側にいる。こういった類のものには興味がないとはいえ、豚肉を食べたことがなくても豚が走るのを見たことはあるだろう?彼女もそれなり...