Read with BonusRead with Bonus

581話

「二兄、すまない。君の所業は、もはや私には許せるものではない」鉄戦の姿が假山の後ろからゆっくりと現れた。顔には驚愕と苦笑が浮かんでいる。「まさか幼い頃から一緒に育った実の兄弟が、いつか刃を交えることになるとは」

「くだらない話はよせ!」鉄虎は侮蔑的に鼻を鳴らした。「前から言っただろう。お前のような軟弱な性格では、大成しないとな。お前ごときで私を倒せるとでも思っているのか?」

「確かに私一人の力では無理だ。だが……」鉄戦はまぶたを持ち上げ、周囲を見渡した。銃に弾を込める音が一斉に響き、假山の陰に隠れていた十数丁の貫通力の高い機関銃が、瞬時に鉄虎を捕捉した。

「はははは、まさかだな。この鉄虎...