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561話

「はっ!」

低い気合いと共に、東皇太郎は手のひらを打ち付け、体を逆さまにした。強い慣性と自身の気の流れを利用し、独楽のように猛烈な速さで回転する。瞬く間に両脚で十数回の連続キックを繰り出した。

趙哲は凛として立ち、深遠かつ集中した眼差しで相手を見据える。足先が瞬時に爆発的な力を放ち、相手の太ももに一撃を見舞った。

東皇太郎はその一撃で仰け反り、両足を下にして後ろに転がった。

「ふん、中国拳法の強さは認めよう。接近戦では確かに俺の方が劣るかもしれない。だが刀術なら、お前に負ける気はしないね」東皇太郎は枯れ枝を踏みながら前に進み出た。掌には鋭い太刀が現れ、その刃に沿って一滴の鮮血がゆっくり...