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511話

馨蘭マンション前、真っ赤なハマーがキキッと急停止し、趙哲は艶やかなポーズを取り続ける林莎莎を抱きかかえ、慌ただしく四階へと上がった。

しばらく考えた末、趙哲は彼女を自分の家に連れ帰って解毒するのが最も安全だと判断した。

林莎莎の身につけたポケットから鍵を取り出し、彼女を抱えたまま部屋に入ると、前回のように突然姉に踏み込まれて誤解されないよう、ドアをしっかりと内側から施錠した。

まず最初に、趙哲は浴室へ駆け込み、シャワーヘッドをひねった。ザーッと水が降り注ぎ、その涼しさが少し救いとなった。

どんな刺激性の薬物でも、冷水を浴びせることで多少は緩和効果が期待できる。

今や林莎莎の全身はシャ...