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381話

朝の7時頃の飛行機だったため、空港はそれほど混雑しておらず、二人が到着した時にはほぼ出発時間になっていた。

セキュリティチェックを通過した彭紅は振り返り、外にいる趙哲に手を振ってから背を向けた。

その後ろ姿を見つめながら、趙哲は突然声を張り上げて叫んだ。「お前が悪いんじゃない!悪いのはこのくそったれの恋だ!」

彭紅の華奢な体が激しく震え、ゆっくりと振り向くと、これまで見せたことのないような甘い笑顔を浮かべ、力いっぱい腕を振った。「ありがとう!あなたの言葉、忘れないわ。元気でね!」

飛行機は離陸し、次第に空の彼方へと溶け込んでいった。

趙哲は苦笑いを浮かべながら首を振り、両手をポケット...