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37話

「赤ちゃん、お帰り!」と突然の趙睿の帰宅に、抱き合っていた趙哲と安心怡は魂が飛び出るほど驚いた。

前回のバスルームでの出来事よりもさらに危険な状況だった。バスルームでの一件は本当に誤解で、夫に見つかったとしても説明の余地があった。だが今回は、義兄に口でしてあげたばかりで、罪の重さは計り知れない。

安心怡は一瞬頭が真っ白になった。その時、趙睿はすでに書類カバンを置き、靴を脱ぎ始めていた。「心怡、兄貴は家にいないの?」

趙哲は一時的な頭の空白の後、すぐに我に返った。弟に自分と弟の妻との関係を知られるわけにはいかない。だが、弟はもう部屋に入ってくるところだった。逃げ出すことは明らかに不可能だっ...