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309話

突然の驚きに、白琳琳は胸元で結んでいた蝶結びが、小さな手の震えで完全に緩んでしまい、胸元から滑り落ちていった。

ちょうどそのとき趙哲が駆け寄って彼女の口を押さえたため、二人の体が初めて密着し、落ちかけていたバスタオルが二人の間に挟まれてしまった。

ビリビリとしびれるような感覚が、何とも言えない刺激と心地よさをもたらし、白琳琳の美しい瞳に、思わず朦朧とした輝きが浮かんでしまった。

この状況、この場所、そしてこの体勢。

これ以上なく甘美で、これ以上なく艶やかだった。

「あら、私ったら何してるの、恥ずかしすぎる」白琳琳はあの一瞬の陶酔から慌てて我に返り、慌しく頷いて叫ばないことを示した。

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