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281話

赵哲が反応する間もなく、王妍は真っ赤な顔で身を引いた。「これはノーカウントよ!私、まだ心の準備ができてなかったし、それに、どうして頬だけなの?約束したのはキスでしょ」

「へへ、知らないよ。どこにするかなんて言ってないもん」王妍は赵哲の腕から身をほどいて、ベッドの方へ歩きながら、狡猾な目つきで言った。「さあ、もう出ていってよ。まさか姉さんの寝姿を覗くつもり?」

「それも悪くないな。裸で寝る姿を鑑賞させてもらっても構わないけど……あ、いや、別に見なくてもいいか。裸で寝るなんて普通のことだしな」赵哲は身震いしながら、ドアを開けて飛び出した。王妍が再び銃を取り出そうとしていたからだ。

逃げ出す赵...