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276話

「ふん!さっさと出てこい、ここで麻薬を売るとはどういうつもりだ?命が惜しくないのか?!」雷暴は元々一般人より屈強な体格で、まるで小さな山のようにそびえ立ち、威圧感が滲み出ていた。

「俺の弟がちょっと遊びに来ただけなのに、こんなモノを売りやがって。いい若者がこうして廃人になったんだ。今日、お前らの店長が筋を通さないと、このムーンメロディーごと潰すぞ!信じるか信じないかはお前次第だ」

雷暴は叱責しながら、ポケットから予め用意しておいたケタミンを取り出し、証拠品のように目の前に置いた。

劉子健が事務所から降りてきた。本来なら親分としての威厳を見せつけるつもりだったが、床に転がる部下たちと男の険...