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172話

趙哲は忍耐強い人間だったが、時間が経つにつれて、さすがに疲れが見え始めた。楊小青の買い物熱は彼の想像を超えるもので、この大きなデパートを一通りどころか何度も巡っていた。

しかも彼女の買った物は少なくなく、普段から鍛えている趙哲でさえ、今は両腕が疲れてきていた。

ただ、楊小青があれほど生き生きとしている姿を見ると、彼女の楽しみを邪魔するのも忍びなかった。楊小青はきっとここ数年あまりにも抑圧された生活を送っていたのだろう。突然自分の天性を解放できたとなれば、少し抑えが効かなくなるのも無理はない。

結局、趙哲の体中が様々な買い物袋でいっぱいになり、もう何も持てなくなった時になってようやく、楊小...