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56話

その時、部屋にいたのは王平と叔母さんの二人だけだった。王平は叔母さんをじっと見つめていて、見られた叔母さんは少し照れくさそうにしていた。

病気のせいで、叔母さんの顔には少し病的な色が浮かんでいたが、今見るとかえって一種の病的な美しさがあった。叔母さんの体つきや容姿は母とほぼ同じだが、母と比べるとほんの少しだけ劣るものの、もちろん美人の部類に入る。

「叔母さん、綺麗だね」

「平ちゃん、上手に言うのね。叔母さんはこんなに病気なのに、まだからかうの」

「本当だよ、叔母さん。平は嘘なんか言わない。叔母さん、本当に綺麗だよ。母さんと同じくらい美しい」

「平ちゃん、あなたは本当に可愛いわね。叔母...