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428話

車に乗り込むと、私はそのタブレットを死ぬほど握りしめた。次の瞬間に赤い点が消えてしまうのではないかという恐怖があった。

そんな事態を避けるため、すぐに仲間と相談し、その場所が安陽の東郊外にある廃工場だと分かった。

位置を特定した後、我々はすぐにその工場へ向かった。

二時間後、午前二時過ぎ、我々は工場から一里ほど離れた場所に車を停めた。

不意を突かれないよう、我々は別々に工場へ近づくことにした。

当時の私は深く考えず、単独行動を選んだ。

タブレットを手に、すぐに工場の外まで来た。

意外だったのは、この工場に見張りが一人もいなかったことだ。

おそらく山田本人さえ、自分の位置が特定さ...