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401話

「山田の言葉に、俺は少し呆気に取られた。

殺せば任務完了だと?どういう意味だ?

もう山田の本心が読めなくなってきた気がして、歯を食いしばりながら言った。「死にたいなら簡単だがな、その前に山本組の裏切り者を全員あぶり出す必要がある。分かってるなら、そのリストを寄越せ」

俺の言葉が終わると、山田は黙って頭を下げ、死を恐れぬ様子を見せた。

くそ、まだ強がってるのか?こっちが手を出せないとでも思ってやがる?

そう思って、俺は彼の頬を叩いた。

それほど力を入れたわけでもないのに、山田の口からは血が噴き出した。

「先生、自害しました。この男は山田ではありません」

蝸本世熊の言葉に、俺の胸が...