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388話

「くそ、どいつだよ石ころを押したのは。てめぇはどんだけ欲求不満なんだよ、石ころにまでちょっかい出しやがって」

その頭が入ってきた瞬間、そんな罵り声が聞こえた。

女はこの言葉を英語で言っていた。

「そんなに飢えてるなら私を抱けよ。あたしゃてめぇをミイラにしてやるぜ」

私は……

こんな荒っぽい女なのか?

私はその場で固まった。

反応する間もなく、紅衣が駆け寄り、その外国人女性を睨みつけた。

外国人女性が顔を上げると、鼻先がちょうど紅衣の口元に当たった。

その瞬間、はっきりと喉を鳴らす音が聞こえた。

「グッドラブ」

彼女はそう言うなり、すぐに頭を引っ込めた。

紅衣は彼女の髪を...