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363話

僕の話なんて、袁芸は当然信じなかった。

彼女は僕を一瞥して、軽蔑した様子で言った。「そういうことなら、あなたは将来その国の王様になるわけね」

「その通り」

僕はうなずいて、真面目な顔でタバコに火をつけた。

「王子様、このしもべめの膝をお受け取りくださいませ」

袁芸は目を白黒させて、鼻を鳴らした。「まじめにして、さっさとあなたの家庭状況を話してよ」

真面目に話しても信じてくれないなら、適当に作るしかないな。

少し考えてから、僕は彼女に家族は商売をしていて、両親も姉妹も海外にいて、自分だけが国内をぶらついていると伝えた。

故郷がどこかと聞かれて、僕は適当に「白山」という地名を口にし...