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346話

「酒を飲み、仇を討ち、美女と寝る。人生の三大快事を今宜すべて手に入れたわけだ」

たいして喜ぶべきことではないかもしれないが、これからの日々、十分自慢できる話のネタにはなるだろう。

小美惠子は、さすが東瀛の女だ。それも間違いなく玄人中の玄人。

服を脱ぎかけたところで、おそらく職業病だろう、小美惠子はうつ伏せになり、私に向かって足を伸ばし媚びた目を送ってきた。

「三上悠亜のつもりで抱いてもいいわよ」

そう言うと、彼女は軽く唇を噛み、それから自分の細い指を口に含んだ。その仕草は実に艶めかしく魅力的だった。

私はぼんやりとそこに立ち、とても居心地の悪さを感じていた。

初対面...