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342話

一晩の猛吹雪を乗り越えて、翌朝早く、私とユークリヤは生き埋めになるところだった。

しかも、いつの間にか車のエンジンも止まっていて、二人とも凍え死にそうになった。

「わぁ、すごく寒かったけど、本当にスリリングだったわ。こんなに平凡に生きてきたのに、初めてこんなにワクワクしたわ。白さん、あなたって本当に魅力的な男性ね」

ユークリヤの褒め言葉を聞いて、私は苦笑いした。

彼女と抱き合って少し体を動かした後、車から降りた。

以前から北スーの雪がどれほど凄いかと聞いていたが、信じていなかった。実際に体験してみると、ここの雪は本当に尋常ではないことがわかった。今や荒野は一面の白銀世界で、道路すら見...