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316話

二度の電話を掛けたとき、斉東草はずいぶん冷静さを取り戻していた。

私の言葉を聞いて、彼女はもう私に逆らうことなく、すぐに手伝うと言ってくれた。

電話を切ると、私は携帯を耿おじさんに返した。

耿おじさんは手を振って、携帯は先に使わせてくれと言い、人が見つかったら返してもらっても遅くないと言った。

私も遠慮せず、携帯をしまうと、大小鵬と一緒に借家に戻った。

その夜、私たち三人は眠らずに、大学城周辺のクラブを片っ端から探し回った。

あの時、私は本当に気が狂いそうだった。

一晩中、どれだけの場所を探し回ったか、どれだけの白い目で見られ、どれだけ罵られたか、もう覚えていない。

それでも、...