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292話

鬼火のような光の点がときどき明滅し、時折揺らめいて見える。

私が近づくと、小鵬の勇気がぐっと湧いてきたようだ。

そいつはこの隙に急いでお尻を拭き、ズボンを上げて私の後ろに隠れた。

しばらくすると、小魚児と大鵬も駆けつけてきた。

「あ、あれは何?」

それを見るなり、小魚児が慌てて尋ねた。

私は深く息を吸い込み、少し緊張した様子で言った。「多分、狼だ」

小鵬は驚いて声を上げた。「狼?うわっ、どうするんだよ?」

「バカね、私たちには火があるじゃない。何を恐れることがあるの?」

小魚児は小鵬の頭を軽く叩いた。

私の神経は依然として張り詰めたままだった。

どう...