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285話

「うおりゃあ!」と俺が怒鳴り声を上げると、その二人はビクッと体を震わせた。

そのうち一人はもっと面白いことに、ナイフを地面に落としてしまった。

最近の強盗ってこんなに情けないのか?

マスクすら付けないなんて、刑務所行きを自ら望んでるようなもんだろ?

タバコに火を付けながら、俺はその二人の間抜けな泥棒に言った。「俺が手を出す前に、さっさと消えろ。この通りは俺の縄張りだ。今後また来るようなら、容赦しねぇからな」

そう言い終わったとき、ツインテールの少女が歩いてきた。

十七、八歳くらいの少女で、愛らしい顔立ち、ロリータ風の黒ストッキングに短いスカートという出で立ちで、見るからに好感が持て...