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193話

パトカーを見た瞬間、頭がしびれるような感覚に襲われた。

くそっ、またろくでもないことになるんじゃないだろうな。

もしあの暴龍がまた俺の前に立ちはだかったら、マジで終わりだ。

不安に胸を締め付けられながら見ていると、パトカーから二人の交通警官が降りてきた。彼らを一瞥した後、ようやく安堵のため息が漏れた。

くそ、あのヤバい女じゃなくて良かった。

即座に笑顔に切り替え、二人の警官が近づいてきたところで丁寧に声をかけた。「こんにちは、お巡りさん。何かご用でしょうか?」

警官は敬礼して、微笑みながら言った。「すみません、給油口のフタが閉まっていませんよ。次からは給油後にしっかり確...