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550話

張天一は一時的に言葉を失った。彼は深く息を吸い込んで言った。「よし、彼女のところに行ってくる。きっと今、辛い思いをしているだろうから」

向雨瀅は笑いながら言った。「行ってあげて。あなたの大切な人とちゃんと話し合って、私たち二人のことを怒らないでって伝えてね。私たちはどちらも悪気はなかったんだから」

張天は一言返事をして席を立った。

薛明麗はホテルの中にはおらず、外に出ていた。一人でホテルの裏手の芝生を歩いていたのだ。

張天が近づいてきて、静かな声で言った。「姉さん、何してるの?」

薛明麗は張天を見ると、一瞬緊張と不安が顔をよぎった。「あ、別に。ただ少し散歩してるだけよ」

張天は笑い...