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389話

ニーア・シャンランは銀のポットを持ち上げ、ゆっくりとチャン・ティエンにお茶を一杯注ぎ、自分にも一杯注いだ。そして杯を手に取り、「チャン・ティエン、試してみて」と言った。

チャン・ティエンは慌てて視線を戻し、茶杯を手に取り、そっと一口含んでみた。口に含んだ瞬間、甘く清らかな味わいが広がり、舌の上で漂う微かな苦味の中から、幾筋もの香りが立ち上ってくるのを感じた。こんなお茶が口の中でこれほど多くの風味を残すとは思いもよらなかった。チャン・ティエンは思わず見とれてしまった。

チャン・ティエンが魅了されている様子を見て、ニーア・シャンランは尋ねた。「チャン・ティエン、味はどう感じる?」

チャン・テ...