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90話

「ちびっ子」の声が冷凛の思考を中断させた。冷凛はしゃがんで井燃を抱き上げ、さっき自分が座っていたソファに置き、後穴からアナルプラグと前のリングを外した。それらをどこかに置こうと身を翻そうとしたが、袖を井燃に引っ張られた。

「ご主人様、すみません。あなたの要求、どれも満たせていないみたいで…」

抱きしめてほしいとき、冷凛はいつも応えてくれる。時には厳しく責められた後でも、自分から求めなくても、冷凛は優しく抱きしめてくれる。だから抱擁はいつも受容の象徴だった。どんな過ちを犯しても抱きしめて受け入れてくれる、どんなに痛くても冷凛の腕の中にいれば甘美な痛みになる。

この二日間の調教で自分はひどい...